NikonF3そしてキヤノンと対決
先日キヤノンNewF-1を入手したが、今回ニコンF3も入手できた
これによりニコンのF2,F3,F4というフィルム一眼レフフラグシップ3代が揃ったF,F5,F6が残っているがFはちょっとやそっとでは入手が難しい
F5、F6は個人的に物欲が沸かない
...のためニコンコレクションはこれにて一旦打ち止めとする
今回の個体は電源不良のジャンク品だが「バッテリー蓋が開かない」症状と写真で何やら底蓋が腐食気味に見えることで修復可能と見込み格安で購入した
外見はペンタ部凹みあり小キズ汚れスレ等ヤレているが酷い状態ではない
一応動作確認すると説明通り緊急メカシャッター以外動作しない
電池蓋は固着しているようでコインでは廻らない
底蓋を開けたさすがプロ機簡易的ながら防水防塵のためゴムシールしてある
ネジザウルスにて蓋を開放
無事にバッテリーを救出
液漏れしてましたが、ここもプロ機品質のためか?
腐食は電池室内のみで清掃すれば使えそうです
電池室自体はFE等と共用みたいなので予備はありますが清掃で使ってみます
青錆が除去しきれていないので何度か蓋を開け閉めして揉んでやると通電してくれました
動作も精度はともかくほぼ正常に動いてくれました
8秒がシャッターを閉じないがほぼ問題ない
F3ってクオーツ制御だと勝手に思い込んでいたが、どうやら部分的な電気的制御で完全な電子制御ではないようだ
1980年発売を考えると既に普及機レベルでも電子化は進行しCPU搭載クオーツ制御で高精度化は進行していた頃で、F3でもAE搭載でファインダー内はLCD表示と完全電子制御の匂いはする
しかし、低速(1/8秒以下)は機械ガバナー制御の音がする
F3は下位のFE等と違いシャッターが内製なので実績の有る機械式制御としたのかもしれないが、時代的に電子制御の方がコスト的には有利だったはずだが、ニコンのプロ機に対する信頼性の保証のためかわざわざ機械制御にこだわったのかもしれない
ここで20年の長きに渡り製造されてきた本当の理由が解ったような気がする
一般にはキヤノンNewF-1やペンタックスLXがハイブリットシャッターでプロ機品質を確保しているとされているが、コストが掛かり保証の難しい機械式ガバナーを廃し、低速電子制御している他社に対して、レリーズ制御こそ電子化したもののシャッター制御は機械式を維持し、20年も製造し続けたF3の頑固さがプロ品質なのかもしれない
事実機械式であればオーバーホールで再生可能だが電子式では基板部品とくにCPUが無いと修理不可能となる
その証か?
後継となるF4、F5とも完全電気カメラとなったためF3以前に廃盤となっている
F3製造中止の理由の一つにカスタムIC製造がこんなになったということもあったはず
さて、先行してたキヤノンに続きニコンも一応の決着となった
時代的にF2-旧F-1、F3-NewF-1、F4-EOS-1の対抗機種が有るので対決と行こうか
まずはNikonF2対CanonF-1F2はアイレベルなので露出計が無い
F-1はボディ測光なので露出計は内蔵している
その代わりF2は電池不要F-1はH-D水銀電池が必要になる
F-1の測光方式はファインダーコンデンサーにハーフミラーを組み込んだ中央部分測光となる
ファインダー上ではハーフミラー部がやや暗くなっているので解りやすい
F2はファインダーを交換することで測光可能となる
電池室は本体に装備されている
両機とも多彩なオプションを組み合わせることが可能でモータードライブとサーボAEファインダーを組み合わせればAE自動巻き上げにも対応する
次はNikonF3対CanonNewF-1
ドライブを使わなくても両機とも比較的スムーズな巻き上げが可能なので、1枚ずつ丁寧に撮ることも出来る
ただし、F-1は後期型以降巻き上げフィールが著しく悪化した
これは手巻き機種最後まで続いた
耐久性も抜群に良く完全機械式なのでオーバーホールで永年に渡り使用できる
両機ともシャッターは内製の横走りチタン膜フォーカルプレーンで耐久性を保証している
ファインダーは両機とも交換可能だが、意味合いが微妙に異なる
F-1ではボディ測光なのでファインダーは使い方の違いでウェストレベル、スポーツファインダー、高感度ブースターそしてAEサーボファインダが有るくらい
露出計は定点合致式でシャッター速度が確認できる
視野率97%
かたやF2はファインダーに露出計を組み込んだフォトミックファインダーが数種類存在する
どれもアイレベルで非Aiで測光素子が異なるもの、Ai対応で測光素子が異なるもの等があり
一部にはAEサーボユニットが取付可能となる
ファインダー内表示は基本的には無いがファインダーによりいろいろな表示方式がある
視野率100%
甲乙付け難いということで引き分け
ニコンはF3で新世代ニコンへ転身しようとしたのか?
F、F2とは全く異なるアプローチで開発されている
まず登場当時から注目となった「ジョルジェット・ジウジアーロ」にデザインを依頼したことでしょう
これまでのニコンとは一線を画したデザインは斬新でありかつ手に馴染むものでした
もうひとつは電子化、自動化されたこと
シャッターはB,とX以外は電子レリーズとなり絞り優先AEが搭載された
それまでは完全機械式マニュアルがプロ機だとされてきた感が有る
しかし、F3とNewF-1でプロ機だからこその自動化が始まった
NewF-1も旧F-1の完全機械式を脱してシンクロ以下電子制御シャッター、絞り優先AE内蔵となった
NewF-1に至ってはAEファイダーを装着することでファインダー内で露出情報を把握できるようになり、ワインダーもしくはモータードライブを装着することでシャッター優先AEも使えるようになる
時代は前後するがプロ向け最上位機としてミノルタX-1やコンタックスRTSが登場しているが、これらはF3,NewF-1以前から電子制御シャッター、絞り優先AEを搭載していたことからも、プロ用といえども...逆にプロ用であればこそ高精度の自動化は避けられない時代になってきたのだろう
現在ではデジタルでAE、AFは当たり前で如何に高精度を実現できるかが高機能の証となっている
しかし、F3やNewF-1は電子化、自動化のはしりとしてのカメラではなく高度な耐久性も持ち合わせている
F3は外見こそモダンになったが高精度ダイキャストボディ、精密機械である巻き上げ機構やシャッター機構が組み込まれて登場以来20年以上に渡り生産され続けた
初期の個体でも実用に耐える個体も少なくないし、オーバーホールで蘇ることが出来る
電子化はCPUを搭載しない限定的な設定だからこそ可能だあったとも言える
NewF-1も同じく高精度ダイキャストボディに精密なメカニズムを組み込んだが、惜しいところは旧F-1nで改悪された巻き上げ機構を引き継いでしまったこと、これ以降にT-90までに開発されたキヤノンのフィルム一眼レフは「ゴリゴリ感」の巻き上げを味わされることになった
T-90ではEOSにも引き継がれる3モータ方式でシャッターチャージ、巻き上げ、巻き戻しを別々の小型コアレスモーターで駆動することで高速動作を保証した
脱線しましたが戻しましょう
機械式カメラの最高峰であり最終形態がこの2台かもしれない
ファインダーに関してはF3もボディ測光となったためアイレベルが基本となる
NewF-1では右側に絞り値が表示されメーター指針と設定絞り値が追針式で表示されます
AEファインダーに交換することで絞り優先AEに切り替えるとシャッター値が下側に表示されるそうです
F3は上部に直視式の絞り値表示とその右にLCD式のシャッター速度表示があります
AE時はシャッター速度だけマニュアル時は+/−表示で+−が表示されると適正露出となるようです
視野率はそれぞれ引き継いでF3の100%NewF-1の97%は変わらずですが、NewF-1のファインダーは明るくてピントのヤマも判りやすい優れたものです
トータル的に見るとNewF-1がやや優勢ですが、F3との差はごく僅かというところでしょう
3回戦目はAE・AF完全電子化された新時代のフラッグシップ機同士となりました
F4はAF機としては十分な性能を保持していないといえる、真偽は不明だがF4はMFカメラとして設計したのではないかとも言われる
ニコンの伝統的な設計手法として普及機や中級機で実績を確立した機能を上位機に取り込むというということ
マルチパターンやマルチモードはFAで実装されF301/F501で実績を積んでいる
また、F501で本格AFを搭載した
F4にはその両方を採用した
マルチパターンやAEはともかくAFはF501でも十分な成果が得られていないが、所謂「アルファショック」の直後であったためAFをフラッグシップ機に搭載することは意地だったのかもしれない
しかし、ファインダー性能は抜群でニコン史上最高の出来と言える
明るくピント合わせしやすいファインダーのおかげで最高のMFフラッグシップと言われている
それだけでなくAE精度も相当に高くなっていてネガカラーで撮る限り最も使いやすいカメラだと言える
ちなみにデジカメ移行直前はF4を好んで使っていた
対するEOS-1はFDユーザーを裏切ったと言われながら、その後のAFカメラ時代を見据えたマウント変更だったEOS6xxにプロ機を与えたということでFD終焉を告げた衝撃的な事件だった
その後EOSはデジタルになりライバルニコンを超えたと感じる
最たるものはAF精度と合焦速度でしょうねEOSにUSMレンズを装着すればほぼ一瞬でピントが合う
特にEOS-1系は際立っている
当初EOS5から使い始めたがEOS-1の切れの良さは郡を抜いている
だがファインダーはお世辞にも見やすいとは言えない
NewF-1では最高に良かったがAFなので気を抜いたのかピントのヤマがつかみにくい
また、真価を発揮するためにパワーブースターが必須だと思うがこれをつけると半端なく重い
F4EとEOS-1HSで比較するとどちらも重量級でF4Eが約1400gEOS−1HSが約1500gとなる
更にレンズを装着するとどちらも2Kg近い
それでもそのシャッター音と巻上げ音を聞きながら撮影すれば自然に気分が高揚してくる
F4は最高のMF機EOS-1はAFで快適に使えると性格は異なるがフラッグシップを使う喜びはマニアにはたまらない
ここでも甲乙は付け難いが用途による
デジイチとしてはレトロになるが実用機としてはまだまだ現役の2台で勝負する
EOSはフィルムのEOS-1系の操作系を周到しつつデジタル化したもので
1DmarkIIはそのフラッグシップ2代目に当たる
操作系を維持したまま28.7x19.1mmのAPS-H相当に当たる820万画素自社製CMOSセンサーを搭載してDIGICIIエンジンを搭載している
対するD2xはD1xの後継機としてD2Hの筐体を流用してソニー製23.7x15.7mm(APS-C)1240万画素CMOSセンサーを搭載している
両機は画素サイズと画素数が違う程度でその他の性能はほぼ互角大きな差といえばやはりAF性能になるでしょう
フィルムEOSから磨きあげたAF性能は抜群でUSMレンズとの組み合わせはほとんど迷いなく一発で決まる
対するD2xは通常モータレンズしか無いので正確な比較はできないがやや迷いが有る
でも合焦精度は悪くない
ドライブ性能もEOSが優位で最高8コマ/秒と強烈だ
D2xは5コマ/秒と遅くはないが平均的
ただし、630万画素クロップで8コマ/秒と互角の性能を発揮することも出来る
ファインダーはどちらもAFのためNewF-1やF4のようなキレはないが普通に使えるレベルでは有る
自分的にはMFレンズを使うことが多いのでどちらも辛い時があるがピントが合わせられなくて困るようなことはない
ここでもやはり適材適所どちらがより優れているということはない
好みの問題で良いのではないかと思う
巷ではフルサイズかつEVF化が進行しているが日進月歩のデジイチを追いかけるより、実用レベルの光学ファインダー一眼レフを使いたい
とはいえ現在は主に小型レンズ交換式で手軽に撮ることが多くなり
デジイチも軽量なPentaxK-5が殆どという状態になっている
とうとう行き着くところまで来た感じだがやり残しもある
病気は死ぬまで治らないんだろうね


コメント
コメントを投稿